高知の独自性を活かした給食サービスを提供する

高知の人が好きな食を、高齢者に子ども達に

全国的に病院や高齢者施設の給食のアウトソーシングの流れが強まった平成に移る頃、（株）高南食品が病院給食事業部を立ち上げました。しかし次第に需要が減少し、平成18年に大手グループの仲間入りをしました。とはいえ大事にしているのは、高知の独自性。地元の食品会社がルーツという強みを生かして地産地消を進めています。また、幼稚園を訪問して高知の野菜を紹介するなどの食育活動もしています。現在は、病院や診療所、高齢者や障がい者施設、学校や幼稚園、寮など40以上の施設で給食サービスを提供し、栄養士や調理師など約270人が調理に携わっています。

「おいしい」の言葉、それが栄養士の喜び

自分自身の家族だと思ってお食事をしていただけるような思いやりとおもてなしの心を持って、安全で安心できるおいしいお食事の提供を心掛けています。そのためにも、高知の文化を意識し、県産食材の活用や酢の効いた料理、七夕にはお素麺に星形の人参を添えるなど、食欲の低下しがちな方々に対しても様々な工夫をしています。

また、入社５年目までのスタッフ対象の研修もおこない、日頃口にできない悩みにも目が届くようにして解決の糸口を探し、一人一人の個性や目標に沿ったサポートをしています。

女性が仕事を続けやすい制度で支えたい

実はこの業界、人材の定着率が低いことが課題です。毎日３食の食事を提供するので、朝は早く、夜は遅い、盆暮れ正月もありません。それを支えるスタッフの９割が女性で、結婚や出産のタイミングで辞める人もいます。そこで育児休暇や労働時間の削減など、出産や子育てをしても仕事を続けられる制度を取り入れました。これからは、時間の拘束が少ない学校給食にも力を入れて、育休復帰しやすく、年を取っても働ける職場にしていきたいと思っています。