若さとやる気で、安芸をじゃこの聖地に！

母の想いをつないでいく

安芸市のシラス漁獲量は高知県全体の２割から３割ほどを占めていますが、漁師に比べ加工業者の高齢化によって作業が追い付いていない状況でした。私の母である故・山本美栄は、安芸市の特産品を作ろう、この美味しい安芸のしらすをもっと広めたいと、「安芸釜あげちりめん丼楽会」を設立し会長を務めるほど、強い想いを持っていました。

建設業から水産業へ

折しも、高知県は産業振興計画における地域アクションプランの一つとして「安芸市のシラス魚価の向上」を組み上げていました。これは、加工拠点の構築、漁業者の人材確保、所得の向上、地域雇用の創出を図るものでした。しかし、加工業には多額の自己負担金が必要となります。そこで父が社長を務める（株）山本建設へ異業種参入が持ちかけられたのです。当初、父は厳しい先行きを見通して苦言を呈していました。しかし、母は安芸のために、高知のために、安芸のしらすは必要だと強く訴えました。こうしてさまざまな問題を乗り越え、平成25年3月安芸水産は設立されました。

私たちの想い

最初はしらす加工の技術は乏しく、市場に出しても売れませんでした。このことが悔しくて、シラスの名産地である静岡に足を運び、いろいろ教わった技術を活かした結果、高知県内で一番の単価を取れるようになり、東京築地市場の中でもトップクラスになりました。この実績のおかげで、現在では飲食店や大手のホテルに営業をかけて取引することができています。母の「安芸をじゃこの聖地に」という想いを受け継いで、もっと全国へ広めていきたいと思っています。安芸水産はこれからも、安芸とともに、高知とともに成長していきたいと考えています。